MEMO 19981207-monaka.html

first preview?? Mitten scripting language


From: "邑中 雅樹" <m.muranaka@inforcom.co.jp>
Date: Mon, 7 Dec 1998 11:47:09 +0900

こんにちは。

とりあえず、件のスクリプト言語について、
ファーストプレビューができる程度まで漕ぎ付けました。


従来の init 用のコマンドを用いてドライバ等のデバッグを
なさる予定の方がいらっしゃいましたら ML にてご連絡ください。
反応が無い場合、12/8 の午前中にコードを commit します。

以下、思い付くままに箇条書きします。


<スクリプト環境の名称>

Mitten と書き(みとん)と読みます。


<Mitten と init の関係>

init は、スクリプトインタープリタとして Mitten を
利用しているという関係になります。
tclsh が Tcl のスクリプトインタープリタを実装している
というのと同じ関係です。

Mitten は可能な限り init と分離可能なように実装されています。

スクリプティング環境の分離は、「全てのユーザが自分が望む
環境を実現する」という HMI自動チューニングの思想にも
則った実装であると考えます。


<今後のコマンドラインインターフェースについて>

コマンドラインの文法は大幅に変更されます。

基本的には逆ポーランド記法です。
PostScript と可能な限り共通の文法を採用しました。
たとえば、実行可能オブジェクトをオペレータと呼び、
文字列は ( ) で囲みます。
また、First Preview では実現されていませんが、
ベクトルは [ ] で囲みプロシージャは{ } で囲みます。

コマンドラインの評価は、逆ポーランド記法であることに
注意してください。多くのプログラミング言語と異なり、演算子や
関数に相当する要素(オペレータ)は引数の後に記述します。
例えば、Hello world は
(Hello world\n) ==
と表記します。
1 と 3 の和を計算し、印字するには
1 3 add ==
と表記します。
まず、1 3 add が計算され、結果の 4 が == によって印字されます。


<今後の組み込みコマンドの書き方>

なお、C 言語による組み込みコマンドの書き方ですが、
従来の組み込みコマンドの書き方( cmd(W ac, B** av) の形)でも
大丈夫なような proxy をつけてあります。
パフォーマンス的には、新しい形式を用いたほうがいいと思いますし、
新しい形式では型チェックの機能をつけることもできます。


<First Preview で不足していること>

文書がありません。
  正式リリースまでには書こうと思います。

構文解析がいい加減です。
  言語が持っている型チェック機能が使えません。

オペレータが貧弱です。
  ファイルシステムと連携ができません。
  描画系オペレータが貧弱です。

プロシージャが実装されていません。
  条件分岐系オペレータが実装されていません。

ベクトルが実装されていません。
  現在のところ、描画系オペレータが貧弱なので
  それほど深刻な問題ではありません。

辞書機能が貧弱です。
  オペレータが多数登録されたとき性能低下が予想されます。
  ユーザオペレータの定義も利用もできません。

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from もなか


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