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[bfree-prj 63] Re: B−FreeOS入門書
- To: bfree-prj@iijnet.or.jp
- Subject: [bfree-prj 63] Re: B−FreeOS入門書
- From: Masayuki Okada <masayuki@fa2.so-net.ne.jp>
- Date: Mon, 08 Mar 1999 23:49:19 +0900
- References: <199903081341.AA00490@k-iijima.mba.nifty.ne.jp>
- Reply-To: bfree-prj@iijnet.or.jp
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こんにちは、まさゆきです。
> めちゃめちゃ長いわけではなかったですよね?
> M.L.にその部分をポストされてはいかがですか?
では、お言葉に甘えて(^^;
ここから
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B−FreeOS入門書
TRONとBTRONの関係
一般にTRON-OSというと、「知らない」とか「昔聞いたことある」というのが普通だと思います。
最近は一般誌にも取り上げられる事が増えてきているので、「ああ、ウィンドウズに対抗している
日の丸OSってやつね。」という人もいるかもしれません。
でも、TRON-OSの体系については、あまり取り上げられないようなので簡単に説明したいと思
います。
そして、もし興味を持たれたら、トロン協会ホームページをご覧になると良いでしょう。
●TRONとは
まず知って頂きたいのは、TRONは製品ではなく規格(正確には仕様)だという事です。
CDと比較すると、
CD規格書 = TRON-OS(仕様)
CDプレイヤー = B-right/Vなどの製品
CD = アプリケーション
となります。
現時点(99/2)では製品を一社しか出していないので、TRON-OS = B-right/V と思われてし
まっています。
CDの時は各社がプレイヤーを発売したので、「××社のプレイヤーは高くて音が悪い。CDなん
てダメだね。」とならずに「××社のプレイヤーは高くて音が悪い。でも○○社のプレイヤーは安
いけど値段の割にいい音がする。もしかしたらもっと良い製品が出てくるかもしれない。」という展
開もあったのですが、B-right/Vの欠点=TRON-OSの欠点と見られているフシがあります。
もしもCDの時にスーパー301条により各社が手を引いて、1社のみがプレイヤーを出していたら
どうなっていたでしょうか?
さらにパソコンのプログラムみたいに、LPからCDに音をもっていく事が非常に大変だとしたら...
あと、上記のたとえを読むとB-right/VがどうしようもないOSのように聞こえますが、そんな事は
ありません。
ただ、Windows等になれた人から見ると考え方が180°違っているので、的外れな批評もかなりありま
す。
先月BTRONを開発する新会社もできたので、こういう事態は改善されるのでは、とは思ってい
ます。
●TRONの種類
次に知って頂きたいことは「パソコンOSの規格ではなく、パソコンも含めたコンピュータシ
ステム体系の規格」だという事です。
ここでもCDを例に採りますが、CDには、いろいろな規格があります。
CD−AUDIO、CD−ROM、CD−XA、VIDEO−CD、CD−R、CD−I等など。
TRONについても同様に、いろいろな規格があるわけです。
TRONの最終目標は、簡単に言って「どこでもコンピュータ」を実現する事です。
それを実現するために「超機能分散システム」という概念を用意して、それらを構成するOSとし
て、以下の物が考えられました。
MTRON = 下の各OSを結ぶネットワーク用。
CTRON = 通信コミュニケーション用。主に電話の交換機等に使われています。
BTRON = 一般のパソコンに相当します。
ITRON = 主にFA用。デジカメや楽器、PDA等にも使われています。
上記以外にもJTRON等がありますが、ITRON+Javaなので除外しておきます。
ここに挙げたものはOSですが、規格の中には現実世界における、スイッチの配置のガイドライン
まで規定しています。
トロン電脳住宅という実験なども行っていましたね。
それにCPUまで作っていましたし。
ちなみに TiPO は、ITRON + BTRON という構成になっています。
●規格の利用
TRON規格の利用について説明します。
まず、これらの仕様書については、すべて購入する事ができます。
値段は、一般のプログラミング関係の書籍とほとんど変わりません。
そして、その仕様を利用してOSを作成して販売してもかまいません。(ロイヤリティフリー)
法人等はトロン協会に加入する事で、仕様制定に参加する事ができます。
また、BTRONに関しては、年会費20000円(例会参加料1000円)が必要になりますが、個人が
直接製品開発に口を出す事ができます。
残念ながら例会は東京でしか開いていないようですが。
●一度触って見てください
ここまでのお話でTRONの全体像がおぼろげにでも浮かんできたでしょうか?
そして、できれば現在のBTRON製品(体験版で十分です)を試してもらえたら、と思います。
(体験版についてはパーソナルメディアにお問い合わせください)
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ここまで
この手の文章としては、長いというより短いような気もしますが...
よろしくお願いします。
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まさゆき
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