[b-free: 70] Re:Draft of B-Free Manifest

3.14こと木元峰之 (JBA03350@niftyserve.or.jp)
Wed, 04 Jan 1995 01:22:00 +0900

In-Reply-To: Your message of "Mon, 02 Jan 1995 12:18:00 +0900"
 長谷川 徹 さま

|以上です。最後の解説のところ、とっさにいい文章が思いつかなかったので
|あけてあります。どなたか書いてくださいません?

 どういう読者層を対象にするか、迷いますが、とりあえずこんなのはいかが
でしょうか。この文章は、B-Freeの活動の中においてのみ、自由に改変・複製
してかまいません。

| ※BTRON(ビートロン)とは?

 TRONプロジェクトでは、数十億ものコンピュータがネットワークで接続
されて社会を支えるような未来を想定しています。この中で、ネットワークと
人間の間に入って、人間のコミュニケーションを支援するためのオペレーティ
ングシステムがBTRONです。

 BTRONはあらゆる人が使えなければなりません。例え体の一部が不自由
であっても、それをバックアップするような機能がBTRONには必要です。
この機能はイネーブルウェアと呼ばれ、TRONプロジェクトの中でも重要視
されている部分といえます。

 BTRONは、従来のOSの延長ではなく、まったく新しい操作概念(パラ
ダイム)をもっています。特にBTRONの「実身仮身」(じっしんかしん)
構造のファイルシステムは、従来のOSが非常に低レベルな部分まで人間がメ
ンテナンスしなければならないのにくらべてはるかに高レベルな仮想化をほど
こし、しかもそれを簡単なユーザーインターフェースに対応させています。ま
た、TADと呼ばれる共通データ構造を採用しているため、あらゆるアプリケー
ション間でデータを共有できるととも、アプリケーション独自のデータも保存
することができます。もちろん、データ構造がどうなっていようと、ユーザー
を煩わせることはありません。

 BTRONでは、プログラムさえも特殊な概念をもって扱っており、先程の
「実身仮身」「TAD」とともに非常に簡易で分かりやすいユーザーインター
フェースを提供しています。従来OSのように、プログラムのインストール/
アンインストールにユーザーが悩まされることはありません。

 BTRONの特筆すべき点はまだまだつきませんが、従来のOSの延長では
たどり着けないような世界を提供してくれるOSと言えるでしょう。

JBA03350 3.14 こと 木元峰之