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[b-free: 2091] 周辺核のこれからの開発体制 (Re: B-Free マガジン)




隆一です。



超遅延コメントになってしまいましたが……。

From: iijima@cocktail.cas.uec.ac.jp (Kiyotaka Iijima)
Subject: [b-free: 2003] B-Free マガジン
Date: Wed, 26 Aug 1998 16:06:06 +0900 (JST)
Message-ID: <199808260706.QAA24513@ginjyou.cocktail.cas.uec.ac.jp>

> 
>  飯島です。
> 
>  遅くなってしまいましたが、そろそろB-Freeマガジンを作ろうかと思ってます。
> 内容的には各サブ・プロジェクトの進捗状況・今後の方針などを継続的に伝える
> ところから始めようと思ってます。
> (もちろん、進んでなければ「スタッフ募集!!!」とか書いてくださればO.K.です。
>                                        >サブ・プロジェクトのリーダーさん
>  なにしろ私の担当のB-Freeマガジンなんて進んでいないプロジェクトの代表ですから(^^; )
> 
>  これによって隠れてしまいがちなサブ・プロジェクトの成果を表に出せるのでは
> ないかと思っております。
> 
>  いかがでしょうか?

全然コメントがついていないみたいですが、各サブプロジェクトの方はできる
だけコメントをよろしくお願いします。

とりあえず、周辺核サブプロジェクトから……。


B-Free プロジェクトの Web page の中にあるサブプロジェクトのページを見
ていただいた方は、周辺核サブプロジェクトについて疑問を持たれたと思いま
す。周辺核については他のサブプロジェクトと違い、開発者コンタクト先が
書いてありません。これは、周辺核の作成がいくつかに分かれており、各モジュー
ルの開発者が別々だったため、コンタクト先について一人に絞れなかったため
です。

とりあえず、周辺核のこれまでの歴史から説明します。
周辺核の開発は、B-Free プロジェクトが始まってからすぐに開始しました。
ですから、大体 4 年ほどたっていることになります。当初の開発は、以下の
マネージャに分かれていました(括弧で囲んでいるのが、そのときの開発者で
す)。

o ファイル管理マネージャ (長谷川さん)
o プロセス管理マネージャ (藤井さん)
o メモリ管理マネージャ (藤永さん)
o デバイス管理マネージャ (青木さん)

しかし、開発は遅々として進まず、いつの間にかデバイス管理マネージャを担
当してらした青木さんが音信不通になってしまいました。
仕方がないので、デバイス管理マネージャの機能についてはファイルマネージャ
に組み込むことにしました(これが、1996 年頃だと思います。丁度飯島さんが
大学院に合格した頃)。

その時点で、ファイル管理マネージャ、プロセス管理マネージャ、メモリ管理
マネージャの 3 つの周辺核に集約したことになります。

しかし、集約後も実際の作業はほとんど進みませんでした。この時の問題点と
しては、(今もそうかもしれませんが) 各マネージャの開発者の開発環境(つま
り、Linux)が構築できておらず、実作業に移っていなかったためです(ほとん
どの開発者が、メインの環境として Windows を使っていました)。また、最初
の頃はターゲットとして PC9801 を想定しており、もっている人が私以外いな
かったというのも遅れた原因のひとつだと思います(結局、ターゲットについ
ては PC 互換機の方に移ったわけですが)。

1996 年 11 月に、メモリ管理マネージャの担当だった藤永さんに外殻を担当
していただくことにし、メモリ管理マネージャの作成を私が行うことになりま
した。

1996 年終りからの周辺核は次のような開発体制になっていました。

o ファイル管理マネージャ (長谷川さん)
o プロセス管理マネージャ (藤井さん)
o メモリ管理マネージャ (内藤)

この体制のまま、現在にいたるまで進んできたわけです。


で、現状です。

単純にステップ数からいうと、メモリマネージャの 1193 ステップ以外は開発
が *全く* できていません。長谷川さんが、init プログラムに BTRON のファ
イルシステム(いわゆる 1B ファイルシステム) を読み取るコードを入れたと
いうことなのですが、今のところ CVS のソースには入れていただいていない
ようです(ということで、ステップ数は不明です)。メモリマネージャ自身も、
最終更新が 1997 年 7 月なので、すでに 1 年開発が停止していたことになり
ます。
また、プロセス管理マネージャの藤井さんとの音信も不通になってしまいまし
た(藤井さんは、リムネットにプロセスマネージャの内部構造についての Web
page を開いていたのですが、最近なくなってしまったようです)。


一言でいってしまうと、周辺核の開発は、遅々として開発が進んでおらず開発
者のひとりとは音信不通というボロボロな状態です。


とはいえ、周辺核は、BTRON OS の API を提供するための基礎となる部分であ
り (ITRON はアプリケーションには見えない)、周辺核が完成しないと外殻以
上の開発が進みません。

そこで、これからは次のように開発したいと思います。

まず、開発者ですが、私が周辺核をすべて開発したいと思います。今まで開発
されていた方には申し訳ないですが……。

また、周辺核を複数のマネージャに分かれていた構成を取り止めます。複数の
マネージャに分かれていたのは、開発者が複数いたというのが主な理由なので、
開発者が一人になった以上複数に分けておく理由はあまりありません。まずは
シングルサーバ/シングルスレッドという一番単純な構成で周辺核の機能を提
供するようにします。シングルスレッド構成(つまり、1 つのタスクでマネー
ジャを動かす)だと、周辺核が性能上のボトルネックになってしまう可能性が
高いです。が、ここは動かすことが先決だと考え、一番単純な構成で開発した
いと思います。

また、マネージャの構成を変えるにあたって、従来、マネージャのソースが入っ
ていたディレクトリ (kernel/BTRON/manager) も変更し kernel/BTRON/single_
manager というディレクトリにします。ソースファイルについても今まで開発
していたものはすべて捨て、新規に作り直します。すでに、ディレクトリにつ
いては CVS に登録しました(ということで、anonymous ユーザで取得できます)。

ということで、一からの出なおしになってしまいますが、周辺核の開発につい
ては以上のとおりです。



それと、サブプロジェクトを担当している方にお願いです。

B-Free プロジェクト自体、ボランティアベースということもあり、開発しろ
と強制するようないうことは言えません。また、ボランティアなのですから、
個々の事情により途中で止めるということがあっても良いと思います。

しかし、だまっていなくなるようなことだけはやめてください。

いつのまにかだまっていなくなってしまうと、別の人がその後を引きつぐこと
が難しくなってしまいます。別の人が後を引きつぐように手配するか、最低限、
やめるということを一言メイル等で断わるようにしてください。だまっていな
くなっても、自動的に別の人が仕事を引きつぐので大丈夫ということは、ほと
んどありません。結局は、非常に長い時間が無駄になってしまいます。
これだけは、よろしくお願いします。


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B-Free プロジェクト実行中! 詳細はこの Web ページへ
(http://www.tron-net.gr.jp/B-Free/index.html)
(http://www.sccs.chukyo-u.ac.jp/B-Free/index.html) 

内藤隆一 (rnaitoh@st.rim.or.jp)