[b-free 542] Re: ファイルシステムの信頼性

Takanori Hayashi (takanori@ohsaki.meidensha.co.jp)
Fri, 19 Sep 1997 10:58:14 +0900

林です。

In message <199709180825.RAA09745@hisoft.soft.hitachi.co.jp>
"[b-free 537] Re: ファイルシステムの信頼性"
"Ryuichi Naitoh <naitoh_r@soft.hitachi.co.jp>" wrote:
naitoh_r> エラー訂正の目的は、やっぱり信頼性でしょう。
naitoh_r>
naitoh_r> ファイルシステム自体にエラー訂正の機能を設けた場合、ハードウェアによる
naitoh_r> RAID を使うほど余裕はないが、ファイルシステムの信頼性は欲しいという場合
naitoh_r> に有効だと思います。

了解しました。しかし特別な要求にのみ有効な機能で、実装コストが効果に
見合わないように思います。

naitoh_r> ちょっと調べたところ、以下の論文がありました。
naitoh_r> これが林さんのいうソフトウェア RAID かどうかは分かりませんが。。。
naitoh_r>
naitoh_r> 「RAID 型ファイルシステム VAFS/HR の構想」
naitoh_r> 情報処理学会第 49 回(平成 6 年後期) 全国大会講演論文集(分冊4)
naitoh_r>
naitoh_r> この論文では、RAID (のような) 機能をもつファイルシステムを UNIX 上に作
naitoh_r> るという話が載っています。
naitoh_r> この中で、デバイスドライバとしてインプリメントすべきか、ファイルシス
naitoh_r> テムとしてインプリメントすべきかの考察も行っています。比較項目として性
naitoh_r> 能、移植性、開発規模の 3 つを挙げています。
naitoh_r>
naitoh_r> ちょっと長いけども引用します。
(引用部を省略しますby林)

性能比較ですが、非同期アクセスはファイルシステムをこれから作るB-Free
では初めから非同期に作れば良いので関係ないでしょう。訂正符号作成に必要
なI/O数についても以前に書いた方法でバッファリングすれば最小化されます。
有利なのはデバイスドライバでバッファ管理をしないですむ点だけですね。
# でもこれはかなり大きいかな。

naitoh_r> 実装方式も書いてありますが、基本的に RAID と同じようです。
naitoh_r> つまり、複数のディスクに対してファイルを分割して格納する方法をとって
naitoh_r> います。ファイルのデータとともに、パリティ情報も付加しています。

うーん。いっそRAID相当の機能も実装しません? 実装の手間は掛かりますが
効果は高いと思うので。

naitoh_r> なるほど。林さんのおっしゃっているデータベースファイルシステムという
naitoh_r> のは、BTRON ファイルシステムの上に載っているシステムサービスと考えて
naitoh_r> いいのでしょうか?
naitoh_r>
naitoh_r> それでしたら、B-Free ファイルシステムでもぜひ入れたいところです。

システムサービスという形で考えていいと思います。ただ、データベースと
して活用していくにはファイルシステムの性能が重要なポイントになります。
例えば、1Bでは次の点がネックになります。
・大量の実身(BTRON1仕様では 65535実身/ファイルシステムが限界)
・大量の参照(BTRON1仕様では実身の参照数は255が上限)
・小さい実身(1Bでは最低2ブロック/実身が必要でHDの場合これは8KBになる)
この辺りの強化が必要だと思われます。
# データベース以前の問題だな。

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    林(takanori@ohsaki.meidensha.co.jp)