From: h1suzuki@Bridgew.edu (Hideaki Suzuki)
Subject: [b-free 759] Re: 仮身名
Date: Thu, 09 Oct 97 16:40:43 -0500
> |そういうことになってくると、むしろ、
> |仮身名は短くてもよくて、実身名は長くなるのでは?
>
> 仮身名は別にして、長くなる実身名、どうして?
実身名を「パス」に依存させて、その中で曖昧性を排除できれば、
短くてもいいでしょうが、そうでなくて、リンクを張りかえても
OKな、グローバルな識別子と考えれば長くなるということ。
仮身名があるんだったら、そっちがパス依存ですよね。
> 2 大量にリンクを持つ実身がある一方、行き止まりも多い(気がする ^^;)。
> 例えば、20のリンクの先の実身が、2つは20リンクをもち、4つは10リンク、
> 4つは5リンク、6っつは3リンク、4っつはリンク無しだとすれば、次の
> turn での検索数は、2*20+4*10+4*5+6*3 = 118 になり、20*20 = 400 より
> だいぶ少ない。
1ホップで10倍というオーダーは変わってませんぜ。
> 3 近いリンクは、案外重複が多い。Webとちがって自分の所のファイルシステム
> を自分の力で検索できれば十分なので(後は他に任せる)、一度検索した
> 実身を検索から除くことで、だいぶ、道の可能性が少なくなる。
根本的に、その場その場で検索範囲が動的に変わる検索は、
あらかじめテーブルを作っておくことができる検索に比べて
ずっと遅くなります。検索に都合のいいデータ構造の
テーブルを作っておけないから。
たとえば、
> 一度調べた実身は、もう、調べない。
これをどう実現するのか?
1検索単位ごとにどういう経路をとっているかを保持して
いかなければならない。複数の検索が同時に行なわれても
大丈夫にできていなければならない。
> 行き止まりの道が、ある程度あると、フラットにはなりませんよ。
> これは、実身仮身ネットワークが「一方向リンク」な為に、何かって言うと、段階的
> になりやすい。「bi-linked を使わなかったのは賢いなあ」と時々思う。
現実的な人間の感覚としては、そうかもしれないですけど、
システム(コンピュータのプログラム)には、
そういうことを判断するのは大変です。
「だいたい階層的」というこの「だいたい」の判断が。
どこまでリンクを先読みすればいいのか。
だったら、原則ツリーにしちゃって、ネットワークにしたかったら、
symbolic linkでごまかせばいいんじゃないのという...
完全にネットワークを許すか、ツリーを原則として、
例外的にネットワーク構造に出来るようにするかの違い。
> まあ、完全にフラットの編み目なら、検索は速そうなんだけどねぇ。行き止まりがあ
> るから、再帰的な検索を強いられる(道を探す場合)。
リンクを「たどる」ということをしようとするから、
再帰的になるし、個々の検索方法がad hocになるんです。
で、面倒になるんです。
> Web は、それぞれの階層化が大して無いのに、ルートのところがフラットな網目状に
> なっているので、そういう問題点が顕著になるのでしょう。だって、相手の HP の先
> 頭からリンクを貼るのが礼儀じゃん。
有名な検索エンジンたと、Webの全文字データを
ほとんど持っているような状態なわけです。
日本の全Web pageを集めても、文字だけなら、
おそらくギガ単位のハードディスクに収納できると
いわれていました(去年)。まあ、100G単位なら
個人で会社作ってなんとかなるレベルでしょう。
こうなってくると、リンクをたどってどうこうする
なんてことする人がいなくなるわけです。
塩澤 秀和 shiozawa@myo.inst.keio.ac.jp