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[bfree-prj 189] Re: Mozilla.orgの顛末の日本語訳
隆一です。
From: Tomohide Naniwa <naniwa@mechgw.mech.yamaguchi-u.ac.jp>
Subject: [bfree-prj 186] Re: Mozilla.org の顛末の日本語訳
Date: Wed, 5 May 1999 09:45:09 +0900 (JST)
Message-ID: <199905050045.JAA14510@scr.mech.yamaguchi-u.ac.jp>
> 浪花です.
>
> In "[bfree-prj 181] Re: Mozilla.orgの顛末の日本語訳",
> Tue, 04 May 1999 23:50:10 JST
> night@bfree.rim.or.jp writes:
>
> > 隆一です。
> >
> > > が,ソースコードを公開して開発を行なっているソフトというのは GNU
> > > を筆頭に大量に存在しますよね.それらは「オープンソース型開発」に含
> > > まれないのだとすると「オープンソース型開発」という名前の付け方が変
> > > だという気はしますね (^^;).
> >
> > あの、「伽藍とバザール」では、GNU は伽藍方式の開発(の代表)として紹介さ
> > れているんですけど……(つまり、GNU は (Eric の言うところの)オープンソー
> > ス型開発ではない)。
>
> ごめんなさい.「伽藍とバザール」は読んだことがないので (^^;).
えー、オープンソースを語る上で「伽藍とバザール」は、必読ですよー。:-)
この論文からオープンソース運動が始まったのですから ;-)
# 正確には、すでにあるもの(Linux の開発プロセス)を理論づけして、名前を
# つけたという感じですが。名前をつけて今までもやもやしていたものを明ら
# かにしたというのは重要ですよね。
「伽藍とバザール」は、以下の URL で日本語版を読むことができます:
http://www.post1.com/home/hiyori13/freeware/cathedral.html
> しかし,伽藍方式(GNU) <--> バザール方式(Linux) という対比はなんと
> なく分かりますが,伽藍方式(GNU) <--> オープンソース型開発(Linux)
> という対比のさせかたは変な気はします (^^;)
> # まぁ,そう定義した人がいて,それに則って話をするというのであれ
> # ばそれはそれで仕方ないので... (^^;;)
RMS は、「オープンソースではなくフリーソフトと呼ぼう」運動をしているみ
たいですね ;-)
まぁ、それはともかく、たしかに GNU != オープンソースというのは、確かに
おかしいですね。
公式なオープンソースの定義は、以下の URL にあります。
□ 英語版
http://www.opensource.org/osd.html
□ 日本語版
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-PaloAlto/9803/osd-ja/osd-ja.html
日本語版の方は、少し古いようです。
ただ、GNU での開発方式というのは、Eric のいうオープンソース型の開発と
は、ちょっと違うという印象をもっています。というのも、「伽藍とバザール」
の最後で、Netscape がオープンソース型の開発を採用したことの紹介がある
のですが、この紹介では Netscape がバザール方式を採用と書いてあります。
オープンソース型開発 = バザール方式と Eric は考えているようです。
...[snip]...
>
> バザール方式が成立する条件をちょっと考えてみました.やはり,上に伽
> 藍がのるにせよバザールがのるにせよ,ちゃんとした地面が存在すること
> が必要になるんじゃないでしょうか.バザール方式の場合は立地条件も問
> 題になりそうなので,伽藍方式よりも条件はシビアかも知れません.
>
> 1) ある程度しっかりした開発ベース(ソースコード)が存在する.
> 2) 開発コミュニティーの方向付けを行なうなにものか(人,グループ,?)
> が存在する.
> 3) 開発を後押しする外的な情勢がある.
>
> という 3 点程度は揃ってないとなかなかバザールは形成されないんじゃ
> ないでしょうか.
「伽藍とバザール」には、「バザール方式の前提条件とは」という章があって、
そこには、次の条件が書いてあります。
o いじるために何か動いてテストできるものが必要。
o コミュニティ形成を始めるときには、まずなによりも実現できそうな見込み
を示さなければいけない。
(開発者候補たちに、それが目に見える将来にはなにか本当に使える代物に
発展させられると説得できること)
o バザールプロジェクトは、コーディネータやリーダの対人能力やコミュニケー
ション能力が優れていないとダメ。
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B-Free プロジェクト実行中! 詳細はこの Web ページへ
(http://www.tron-net.gr.jp/B-Free/index.html)
(http://www.sccs.chukyo-u.ac.jp/B-Free/index.html)
内藤隆一 (rnaitoh@st.rim.or.jp)