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[bfree-prj 198] Re: Mozilla.org の顛末の日本語訳
- To: bfree-prj@iijnet.or.jp
- Subject: [bfree-prj 198] Re: Mozilla.org の顛末の日本語訳
- From: Tomohide Naniwa <naniwa@mechgw.mech.yamaguchi-u.ac.jp>
- Date: Thu, 6 May 1999 17:41:23 +0900 (JST)
- In-Reply-To: Your message of "Wed, 05 May 1999 21:17:12 +0900".<19990505211712R.night@bfree.rim.or.jp>
- Reply-To: bfree-prj@iijnet.or.jp
- Sender: owner-bfree-prj@iijnet.or.jp
浪花です.
In "[bfree-prj 189] Re: Mozilla.orgの顛末の日本語訳",
Wed, 05 May 1999 21:17:12 JST
night@bfree.rim.or.jp writes:
> 隆一です。
>
> > ごめんなさい.「伽藍とバザール」は読んだことがないので (^^;).
>
> えー、オープンソースを語る上で「伽藍とバザール」は、必読ですよー。:-)
> この論文からオープンソース運動が始まったのですから ;-)
遅ればせながら「伽藍とバザール」(日本語版)読みました.
> > 1) ある程度しっかりした開発ベース(ソースコード)が存在する.
> > 2) 開発コミュニティーの方向付けを行なうなにものか(人,グループ,?)
> > が存在する.
> > 3) 開発を後押しする外的な情勢がある.
> >
> > という 3 点程度は揃ってないとなかなかバザールは形成されないんじゃ
> > ないでしょうか.
>
> 「伽藍とバザール」には、「バザール方式の前提条件とは」という章があって、
> そこには、次の条件が書いてあります。
>
> o いじるために何か動いてテストできるものが必要。
> o コミュニティ形成を始めるときには、まずなによりも実現できそうな見込み
> を示さなければいけない。
> (開発者候補たちに、それが目に見える将来にはなにか本当に使える代物に
> 発展させられると説得できること)
> o バザールプロジェクトは、コーディネータやリーダの対人能力やコミュニケー
> ション能力が優れていないとダメ。
この条件はどちらかというとバザール方式のプロジェクトを立ち上げる立
場からとらえたもののように思えます.私のは逆にバザールに参加しよう
かどうしようか迷っているエゴイスティックなテスター(ユーザー)側か
ら見たものでしょうね :-)
In "[bfree-prj 197] Re: Mozilla.orgの顛末の日本語訳",
Thu, 06 May 1999 13:33:57 JST
yashi@yashi.com writes:
> ごめんなさい、まとまりの無い文章になってしまいました。(__)
> # わかってることが少なすぎ‥。
私も Linux や FreeBSD の出始めの頃は分からないので相当部分が憶測で
す (^^;)
> > 実行環境があり、すぐに試せることが重要であって、その結果、community が
> > 自然発生的に育っていたということでしょうか。
>
> と、思いますよ。
うーん,実行環境があるのは大前提になるとは思いますが,コミュニティー
が成立するかどうかは「開発者候補たちに、それが目に見える将来にはな
にか本当に使える代物に発展させられると説得できること」の方が大きい
んじゃないかという気がします.
> freeの OSで使えるものを求めて Minix -> linuxだったのかもしれません。
> # ここでも、*BSDがなぜ選択肢に含まれなかったのかは
> # まるでわかりません‥。
「使える」ものを求めていたと言うより,「いじれる(改造)できる」も
のが求められていたんじゃないでしょうか.実際,Minix に対する改造の
試みというのも相当行なわれていただろうと思いますが,開発者側の意志
で Minix にはおそらくそれらの改造のほとんどは採用されなかったです
よね.
# この辺りの話は Operating Systems の第2版にもちょっと書いてあり
# ました.
そこで溜まったフラストレーションで Linux に流れたのではないかと.
*BDS に行かなかったのは,*BSD が BSD のクローンを作ることを目的に
していたからじゃないかと思います.
# この辺りは誤解があるかも知れませんが.
BSD である以上やはりなんでもありになる余地は無かったと思うのですが,
Linux は最初から(?)なんでもありでしたよね.
> もし、hurdが成功してたら、linuxはなかったかもしれないし。
> minixが openだったら linusは linuxを書こうとは思わなかったでしょう。
何を持って open と言うかでしょうね.
> > それと、Linux がここまで普及したのに対し、FreeBSD や NetBSD などのフリー
> > UNIX が(Linux に比べて)普及してこなかったのは、何故なのでしょうか?
> > 開発年代的には Linux とほとんど同じで、しかも当初の完成度は Linux より
> > も高かったはずなのですが。当初から実行環境は Linux と同じく PC であり、
> > 手軽に動かすことができました。
>
> 以外と、*BSDと linuxの差を知る事は成功の鍵なのかもしれませんねぇ。
> ESRは *BSD vs linuxについてなにか書いてましたっけ?
私が Linux と FreeBSD を知ったのはかなり遅くて Slackware-3.0 と
FreeBSD-2.0.x かそのちょっと前なんですが,UNIX に慣れている人には
FreeBSD を,初心者には Linux の方を勧めてました.
最近は違うらしいですが,当時の FreeBSD はカーネルの再構築の手段も
BSD そのままで,あれを初心者に行なわせるのはかなり大変そうでした
(^^;).Linux は既に menu を採用してましたし,PC だとインストール直
後にいきなりカーネルの再構築が必要になるケースが多かったので.
> ps. 雑誌で記事を書いているひとや、network communityで
> 有名な日本人の方って *BSDが比較的多くないですか?
> *BSDは98で動いていたから年期の違いだろうか?
どちらかというと BSD のファンが先にいて,その人たちが必死に 98 に
FreeBSD を移植したという流れだと思いますが....その後 *BSD ユーザー
が多かったのは 98 で使えたからだというのが大きかったとは思います.
# 私が Linux を使っているのには RT-Linux の存在が大きいです :-)
# RT に関してはまだまだこれからですが (^^;)
---
(putprop '浪花 智英
'affiliation '(山口大学大学院 理工学研究科 環境共生工学専攻)
'e-mail '(naniwa@mechgw.mech.yamaguchi-u.ac.jp))