POSIX についてちょっと、補足を。
<単純な定義 --- 「Life with UNIX」アスキー社刊から>
POSIX は、"1984 /usr/group Standard" に基づいて ANSI と IEEE
が作成中の標準である。POSIX の正式名称は、"IEEE P1003 Portable
Operating System Interface for Computer Environments" という。
POSIX は、システムコール、ライブラリ、ツール、およびその他の
インタフェースによって、UNIX 風のシステムを定義している。POSIX
が定義していない多くの事柄もあり、定義範囲はこれまで述べた標準
のうちでもっとも狭くなっている。とはいえ、これは必ずしも悪いこ
とではない。最大公約数のベンダが、拡張なしで UNIX コードの大部
分をサポートできるからだ。
アメリカの UNIX 開発元のほとんどは POSIX の支持を表明しており、
標準化作業に代表を派遣しているところも多い。
このように POSIX は UNIX 環境を成り立たせるための定義 (OS インタフェー
ス (つまり、システムコール) の他にもライブラリやコマンドなど) を行って
います。
B-Free での POSIX サポートというのは、このうちせいぜい GCC が動く程度
に必要なシステムコールを実装することです (コマンドについても、ls など
についてはサポートする必要はあると思いますが)。
GCC は、つまるところコンパイラにすぎないので、せいぜいファイル関係のシ
ステムコール (open/read/write/close ...) とメモリ関係のシステムコール
(brk, sbrk)をサポートするだけで動くと思います。
-- 内藤隆一 (ggc00661@niftyserve.or.jp)