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[b-free: 1280] Alto のこと (Re: ObjectOrientedに関する話。とか。)
隆一です。
From: Hideaki Suzuki <h1suzuki@bridgew.edu>
Subject: [b-free: 1274] Re: ObjectOrientedに関する話。とか。
Date: Mon, 06 Apr 1998 07:59:07 -0400
Message-ID: <3528C38B.38A49222@bridgew.edu>
> > ちなみに、操作体系によるオブジェクト指向というのが歴史のある概念とは書
> > かれていなかったと思いますが?
> > 操作体系にオブジェクト指向を導入したのは、Xerox の STAR と Macintosh
> > からだと思いますが、非常に古いとまではいかないと思います。たしか、Alto
> > の頃はアイコンを使うということはなかったと思います。
>
> あれ、そうでしたっけ。Alto は、使っていた気もしたけど、、、。
> たぶん、間違って覚えてたのかなぁ。
> 確認してみます。
>
うーむむ。Alto は、Macintosh の元になったという伝説もあるし、Macintosh
や Windows95 のような洗練されたオペレーティング環境を提供していたと誤
解している人が多いのかもしれません。
Alto は、Macintosh や Windows95 のように、ハードウェアとアプリケーショ
ンの間に OS があるわけではなくて、アプリケーションがハードウェアの上に
直接乗る方式になっています。そのアプリケーションとして、Bravo のような
WYSIWIG のエディタだったり、Smalltalk のようなオブジェクト指向の環境だっ
たり、はたまた Interlisp のような Lisp 環境だったりしたわけですね。
ちなみに、Alto はマイクロプログラミング書き変え可能なマシンで (WCS が
外付け) アプリケーションは、マイクロプログラムを自身の実行に合わせるこ
とによって、命令コードをアプリケーション毎にオプティマイズすることがで
きました。
たとえば、Smalltalk はインタプリタではなく、コンパイルして実行する形式
の環境でした。コンパイラはバイトコードという中間言語を出力するようになっ
ていました、マイクロプログラムで、直接バイトコードを解釈するように設定
することによって、機械語として実行できたわけです。
Smalltalk のバイトコードの由来は、私もよく知りませんが、多分 Lisp の方
から来たのではないでしょうか?
話を元に戻すと、Alto ではアプリケーションは同時には一つしか動かないわ
けで、Macintosh のようなアイコンはできないと思います(クリックすること
によって、アプリケーションを起動するという意味でのアイコン)。
で、Making of TRON (「TRON を創る」の bit 連載時の題名)にもアイコンは、
Star からと書いてあります。
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内藤隆一 (rnaitoh@st.rim.or.jp)