Author: | Bob Savage <bobsavage@mac.com> |
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Mac OS X が動作している Macintosh 上の Python は原則的には他の Unix プラットフォーム上の Python と非常によく似ていますが、 IDE やパッケージ・マネージャなどの指摘すべき追加要素があります。
Mac 特有のモジュールについては Mac OS X 固有のサービス に書かれています。
Mac OS 9 もしくはそれ以前の Mac 上の Python は Unix や Windows 上の Python とは大きく掛け離れていますが、そのプラットフォームは既にサポートされておらずこのマニュアルで扱う範囲を越えているので、Python 2.4 以降を扱うことにします。 Mac OS 9 用の最新のバージョン 2.3 リリースのインストーラやそのドキュメントについては http://www.cwi.nl/~jack/macpython を参照してください。
Mac OS X 10.5 には Apple によって Python 2.5.1 がプリインストールされています。 Python の Web サイト (http://www.python.org) から最新バージョンの Python を取得しインストールすることもできます。新しい Intel の CPU でも古い PPC の CPU でもネイティブに動作する “ユニバーサル・バイナリ” ビルドの最新のものがあります。
インストールを行うといくつかのものが手に入ります:
Apple が提供している Python は /System/Library/Frameworks/Python.framework と /usr/bin/python にそれぞれインストールされています。 これらは Apple が管理しているものであり Apple やサードパーティのソフトウェアが使用するので、編集したり削除してはいけません。 python.org から新しいバージョンの Python をインストールすることにした場合には、異なるが動作する 2 つの Python 環境があなたのコンピュータにあることに注意し、パスの設定や Python の使い方と実際にしたいこととが食い違っていないことが重要です。
IDLE にはヘルプメニューがあり Python のドキュメントにアクセスすることができます。 もし Python が全くの初めての場合にはドキュメントのチュートリアルを最初から読み進めることをおすすめします。
もし他の Unix プラットフォーム上の Python に慣れている場合は Unix シェルからの Python スクリプトの実行についての節を読むことをおすすめします。
Mac OS X で Python を始める最良の方法は統合開発環境である IDLE を使うことです、 IDE 節を参照し IDE を実行しているときにヘルプメニューを使ってください。
もし Python スクリプトをターミナルのコマンドラインや Finder から実行したい場合は最初にエディタでスクリプトを作る必要があります。 Mac OS X には vim や emacs などの Unix の標準のラインエディタが備わっています。 もしもっと Mac らしいエディタが欲しい場合には、Bare Bones Software (http://www.barebones.com/products/bbedit/index.shtml を参照) の BBEdit や TextWrangler もしくは TextMate (see http://macromates.com/) は良い選択候補です。 他には Gvim (http://macvim.org) や Aquamacs (http://aquamacs.org/) などがあります。
ターミナルからスクリプトを実行するには /usr/local/bin がシェルのパスに含まれていることを確認してください。
Finder からスクリプトを実行するのには 2 つの方法があります:
古いバージョンの Python について、気を付けておくべき Mac OS X の癖があります: Aqua ウィンドウマネージャとやりとりをする (別の言い方をすると GUI を持つ) プログラムは特別な方法で実行する必要があります。 そのようなスクリプトを実行するには python ではな pythonw を使ってください。
Python 2.5 では、:program:python も pythonw も使えます。
OS X 上の Python では PYTHONPATH のような全ての標準の Unix 環境変数が使えますが、Finder からプログラムを起動する場合このような環境変数を設定する方法は非標準であり Finder は起動時に .profile や .cshrc を読み込みません。 ~/.MacOSX/environment.plist ファイルを作る必要があります。 詳細については Apple の Technical Document QA1067 を参照してください。
MacPython の Python パッケージのインストールについてのさらなる情報は、 追加の Python パッケージのインストール 節を参照してください。
MacPython には標準の IDLE 開発環境が付いてきます。 http://hkn.eecs.berkeley.edu/~dyoo/python/idle_intro/index.html に IDLE を使うための良い入門があります。
追加の Python パッケージをインストールする方法がいくつかあります:
Python で Mac 上の GUI アプリケーションをビルドする方法がいくつかあります。
PyObjC は Mac の最新の開発基盤である Apple の Objective-C/Cocoa フレームワークへの Python バインディングです。 PyObjC の情報は http://pyobjc.sourceforge.net にあります。
標準の Python の GUI ツールキットは Tkinter で、クロスプラットフォームの Tk ツールキット (http://www.tcl.tk) をベースにしています。 Aqua ネイティブ版の Tk は OS X に入っており、最新バージョンが http://www.activestate.com からダウンロードおよびインストールできます; またソースからビルドすることもできます。
wxPython は別の人気のあるクロスプラットフォームの GUI ツールキットで Mac OS X 上でネイティブに動作します。 パッケージとドキュメントは http://www.wxpython.org から利用できます。
PyQt は別の人気のあるクロスプラットフォームの GUI ツールキットで Mac OS X 上でネイティブに動作します。 さらなる情報は http://www.riverbankcomputing.co.uk/software/pyqt/intro にあります。
フォルダ MacPython 2.5 にある “Built Applet” ツールはあなたのマシンの小さな Python スクリプトを標準の Mac アプリケーションとして実行できるようなパッケージを作るのに優れています。 しかし、このツールは Python アプリケーションを他のユーザに配布するのには向いていません。
Mac 上の単独の Python アプリケーションをデプロイする標準のツールは py2app です。 py2app のインストールと使用法に関する情報は http://undefined.org/python/#py2app にあります。
Python は Apple の Open Scripting Architecture (OSA) を通して他の Mac アプリケーションのスクリプトとしても使えます; http://appscript.sourceforge.net を参照してください。 Appscript は高水準でユーザに優しい Apple event ブリッジで普通の Python スクリプトを使って Mac OS X アプリケーションを操作することができます。 Appscript は Mac の自動操作を行うための Apple 自身による言語 AppleScript の代わりとして本格的に使えます。 それに関連するパッケージ PyOSA は Python のための OSA 言語コンポーネントで、それを使うことで Python のコードをどんな OSA 対応のアプリケーション (Script Editor、Mail、 iTunes など) からも実行できます。 PyOSA によって Python は完全な AppleScript との通信端末になります。
MacPython メーリングリストは Mac での Python ユーザや開発者にとって素晴しいサポートリソースです:
http://www.python.org/community/sigs/current/pythonmac-sig/
他の役に立つリソースは MacPython wiki です: