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(clip, float "hue", float "sat",float "bright", float "cont", bool "coring",bool "sse", float "startHue", float "endHue",float "maxSat", float "minSat", float "interp")
この関数は、ビデオクリップの色相*1、彩度*2、明度*3*4、および、コントラスト*5を調整するための手段を提供します。v2.58 から、彩度と色相は、ともに [minSat, maxSat] の範囲の彩度と [startHue, endHue] の範囲の色相に対して調節することが可能です。 interp は、バンディング*6を防止するために、調節された彩度を補間します。
hue: (-180.0 から +180.0 まで。デフォルト 0.0)画像の色相を調節するために使用されます。正の値は画像を赤方向へシフトし、負の値は緑方向へシフトします。
sat: (0.0 から 10.0 まで。デフォルト 1.0)画像の彩度を調節するために使用されます。1.0 より高い値は彩度を上げ、1.0 より低い値は彩度を下げます。グレースケールに変換するには sat=0 を使用してください。
bright: (-255.0 から 255.0 まで。デフォルト 0.0)画像の明度を変更するために使用されます。正の値は明度を上げ、負の値は明度を落とします。
cont: (0.0 から 10.0 まで。デフォルト 1.0)は、画像のコントラストを変更するために使用されます。1.0 より高い値はコントラストを上げ、1.0 より低い値はコントラストを下げます。
coring = true または false (オプション。デフォルトは true で、古いバージョンの挙動を反映) true に設定すると、輝度(Y)は [16,235] の範囲にクリッピングされます。false に設定すると、輝度は影響を受けません。[v2.53 で追加]
sse = true または false (オプション。デフォルト false)必要なら SSE コードを再有効化します(もしかすると AMD 製のプロセッサは、より高速に実行するかもしれません)。[v2.56 で追加]
startHue (デフォルト 0)、endHue (デフォルト 360): (ともに 0 から 360 まで。角度で指定)startHue < endHue のとき、色相と彩度は[startHue,endHue] の範囲の値に対して調節されます。endHue < startHue なら、[endHue, 360] と [0, startHue] の範囲が(要するに反時計回りで)選択されます。たとえば [350, 370] の範囲を選択する必要があるなら、startHue=370 かつ endHue=350 を指定する必要があります。したがってデフォルト値を使用すると、すべてのピクセルが処理されます。
maxSat (デフォルト 150)、minSat (デフォルト 0): (minSat < maxSatの場合、ともに 0 から 150 まで。パーセンテージで指定)色相と彩度は、[minSat,maxSat] の範囲の値に対して調節されます。実際には、ピクセルの彩度は [0,100] (したがって 0-100%)の範囲内にあります。というのも、この範囲が有効な RGB ピクセルに相当するからです(100% は R=255、G=B=0 に相当し、その彩度は 119 です)。無効な RGB ピクセルに対し(150% までの)オーバーシュートが許可されています(150% は U=V=255 に相当し、その彩度は sqrt(127^2+127^2) = 180 です)。したがってデフォルト値を使用すると、すべてのピクセルが処理されます。
interp: (0 から 32 まで。デフォルト 16)調節された彩度を補間するために使用されます。補間は、[minSat-interp, minSat] と [maxSat, maxSat+interp] の範囲で行われます。interp=0interp=0 の場合、補間は行われません。これは、クリップが均一な色で構成されているときに役立ちます。補間は、線形補間です。
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オリジナル |
この写真には 2 つの問題があります。暗すぎるのと、コントラストが小さすぎることです(たとえば樹木の細部が見えません)。まず、画像の暗さを抑えるために明度を高めます(下部左画像)。次に、暗い領域をもっと見えるようにするためにコントラストを上げます(下部右画像)。でも明るい部分が明るくなりすぎないようにしてください。
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bright=20 | bright=20, cont=1.2 |
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original | sat=0.75 |
この女性の肌の彩度を下げたいが、背景はそのままにすべきであると仮定してください。これを実現するための適切な方法は、sat=0 に設定し、処理されるべき正しい色相の範囲が見つかるまでその範囲を小さくすることです。これはベクトルスコープ*7を使用することによって行うことができますが、手動でも可能です(色相の暗い部分と白い部分が処理されるべきではない場合、必要なら彩度の範囲を指定することもできます)。結果は下にあります。
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sat=0, startHue=105, endHue=138 | sat=0.75, startHue=105, endHue=138 |
代わりに、彩度の範囲のみを狭くすることによって、女性の肌を「選択」しようと試みることもできます。結果は下にあります。この場合、結果はほとんど同じです。
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sat=0, maxSat=75, minSat=55 | sat=0.75, maxSat=75, minSat=55 |
更新履歴:
v2.56 | SSE コードを有効化する sse (true/false)を追加 |
v2.58 | startHue、endHue、maxSat、minSat、interp を追加 |
原文 Date: 2007/08/22 20:51:54
日本語訳 $Date: 2008/07/19 03:50:16 $